3/7 治療法:これでもいいのか?
このサイトのトップページで「これはあくまでも私個人のケース、私個人の感想です」と記したものは必ずしも逃げの一文ではなく、患者にとって最適の治療は人それぞれ違うと思っているからだ。それに、他のブログや会話中「これは明らかに間違っているなぁ」と感じても、それは医者ではなくその人の解釈が間違っているという可能性は高い。まあどんな場合も、訊かれなければわざわざ異議のコメントをすることもないが。

そんな私でもこれでいいのか?と思う治療があり、それは最初の発作直後の有無を言わさない薬物投与。これは鎮痛剤だけでなく、原因療法薬(ユリノーム等)までということだ。私の場合は薬に頼らず生活習慣の改善だけで治すことを主張していたので、もうどうしようもなくなってギブアップするまでの4年間は、先生から薬を勧められたこともない。また薬を服用するにしても、高尿酸血症のタイプが尿酸の産生過剰型なのか排泄低下型なのか見極めてからのはずだ。この段階を踏まずにユリノーム、というのはどうかと思う。たぶん尿酸値は間違いなく下がるはずなのだが、それでいいのか。

ところが先日、さらにその上をいく治療の話を聞いた。その御仁は痛風の発作もおこしていないのに、薬を投与されたと言っていたのだ。話してみると、彼は食事のことばかり取りあげる一般人とは違い、痛風に対する基礎知識はあって納得しているようだが。なんでも検査の時に多少尿酸値が高かったので即時処方された薬で下げてもらい、おかげでその後は平常値が続いているということ。その対処を自慢げに語っていた。

そりゃぁ薬を使えば下がるでしょう。しかし思うのだが、この人はそもそも高尿酸血症だったんだろうか? 1日の中でも尿酸値はたえず変化するもの。たまたま検査の時だけ前日の深酒等で高かっただけなのでは? 私の知人でも、尿酸値8.5mg/dl以上という数値を毎年検査の度にたたき出す者はいるが、それでも痛風にならない人はならない。もちろんそんな状態を続ければ合併症の恐れがあるのだが。その予防措置として薬を処方するということなのか? 確かに日本のガイドラインでは、発作をおこさなくても薬物療法を認めている。だがそれでも合併症が考えられる場合は8.0mg/dl以上、それ以外は9.0mg/dlを越える場合で、その状態が続かなければその限りではないはず。

今では病院は薬で儲けることができないシステムになっているらしいが、医師と薬局間で何らかの見返りがある(場合もある)という話もよく聞く。検査時に尿酸値が高い人間など世の中にごまんといるのだから、その段階で処方してしまえば薬の売れ行きがグンと上がるというものだ。難しい治療ではなく間違いなく尿酸値は下がるのだから、患者からも喜ばれる。まだその段階では薬は必要ない(かもしれない)ということを知らなければ、医者も薬局も患者も皆ハッピー、ということか。

この話は冒頭で書いたように患者の(又は私の)勘違いだったのかもしれないが、こんな話に心当たりがある人は要注意。医者の言うことを鵜呑みにしてばかりではだめですよ。ただ、痛風に限らず、他の成人病にも限らず、ストレスは現代において最大の病の原因。患者を喜ばせるというだけでも立派に治療になっている、とも言える。この話をしてくれた人にも「へ〜、そんな治療もあるんですか」と言うだけで、私は異議を唱えることもしなかった。満足している人にわざわざストレスを与えることもないだろう。
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by assy109 | 2011-03-07 17:27
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