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2012/6/16 完治:そういうことなのでは?
「今現在薬(ユリノーム)を服用することをやめて、このブログを始めた時点に戻った、薬を使わず生活習慣で治す高尿酸血症治療を再スタートしている」。と書いたし自分自身そう信じていたのだが、ちょっとそれは違うんじゃないのかい? と近頃思うようになってきた。何が違うって、もう7.0mg/dlより下の尿酸値なのだから、私は既に高尿酸血症ではないということなのだ。そこがスタート時点とははっきり違うところ。

これは太る体質だということを自覚しているから、食事制限やエクササイズに気を使っている女性のようなものだ。その努力の結果、素晴らしいプロポーションを保っている女性をデブと呼ぶ者はいないはずだ。これと同じことなのでは?つまり生活に多少気を使えば高尿酸血症にならないんだから、それは普通の健常者と同じこと。もう治療じゃない。それを完治したと言えないだろうか?
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このグラフが初めての発作から今までの高尿酸血症の経緯で、上のグラフがユリノーム服用前、下がそれ以降。服用以降はグラフを下に伸ばす必要がでてきた。尿酸値を含め各値がほとんど基準値の範囲に収まっているからだ。そしてこれが薬に頼っての結果なら、それはまだ病気中。だが薬をやめてもそれを保っているんだから、これはもう病気持ちとは言えないだろう。それも1回だけでなく既に1年の長期間なのだ。

薬をやめてからは尿酸値は基準値ぎりぎりまで上がってしまったから、年に3回程度の検査は続けた方が安心だが、食事のバランスをとっているから悪玉コレステロールもほぼ安定。この生活を続けて行けば、合併症含めて何の問題もない、ということになる。普通にそこいらにゴロゴロしている、同年代のおデブちゃんよりもよほど健康的というものだ。

痛風(高尿酸血症)は治らない。一生薬を飲み続けなければならない。これも一種の常識と言えるかもしれないし、割り切ってしまえばそれも楽だ。私自身そう思うしかないという時期もあった。だが私の今の状態、これを完治と言わずして何と言う? ということで今回は、痛風になったからってそれほど悲観的になることはない。治るやつは治るんだよ、という希望を残しての取りあえずの最終回。全国の痛風、もしくは痛風予備軍の皆さんには何か参考になることがあるかもしれないので、このブログはこのまま残しておきましょう。また何かあったら再開することになるけれど……いいや、もうない!……と思う(笑)。
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by assy109 | 2012-06-16 12:30
8/22 症例:I’m sorry
エキサイトブログに YouTube 動画が貼れるようになったらしいので
記念にふたつほど。海外版おちゃらけものとリアルなもの。
言葉がわからない人でも感じてもらえるはずです。経験者ならば尚のこと。
どこの国でも、同じような苦労をしてるのよ(笑)。

Gout



tom gets gout.

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by assy109 | 2008-08-22 11:36
7/6 遺伝:これも負の遺産相続?
以前「親が痛風の男は80%の確率で痛風になる」と書いたことがあります。これ、間違いというわけでもないんですが、そう言い切らない方が良いんじゃないかというアドバイスをいただきました。つまり今は生活習慣やストレス等の遺伝以外の要素が大幅に増えているはずだから、というのです。確かに考えてみればその通りでした。まあうちの家族の場合はもう関係ないんですけどね。100%の確率で皆なってしまったので。次の心配は、今22歳の甥がいつ発作を起こすかということですか。

なんてことを書いているんですが、遺伝はさほど大袈裟に考えなくてもいいのでは、と最近思っています。確かに最初の発作の頃は「やっぱりなっちまったよ!」とちょっとイライラしましたが、これに限らずどんな病気にも遺伝の影響はあるわけだから。それに、それよりも(こちらの方が大事)、その後会った痛風や高尿酸血症を患っている人の中に(かなり会いましたが)、親も痛風という人がひとりもいないんですね。たまたまかもしれないんですが……。でも、つまるところ、やっぱりこれは生活習慣病なんですよ。贅沢な時代の病気(決して贅沢病ではない!)。摂生しなければ、誰でもリスクは同じと考えた方が良いのでは……。

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それにしてもこの遺伝と生活習慣というものは、微妙な関係にありますね。例えば太った子供の家族が皆太っているからといって、遺伝のせいだとは限らないでしょう。家族ならだいたい食べるものも同じ。子供は親を真似るから、無意識のうちにでも同じ行動をしているもの。そんな生活習慣の結果かもしれない。太りやすい生活習慣が受け継がれるんです。これも一種の遺伝ですかね(笑)。

私の場合、母方は皆小太りタイプなんですが父方は皆骨太痩身筋肉質タイプ(なぜかウエストが異常に細い)で、子供は皆父方似の体型という極端なもの。でも田舎の人間は基本的に骨太筋肉質で体脂肪率は低いんですよ。中年太りと言うけれど、それもかなりの部分は生活習慣かもしれません。子供の頃は太った百姓なんて見たことがありませんでした。父も死ぬまでニューヨーク・ヤンキースのクローザー、マリアーノ・リベラのような体型をしていましたよ(ちなみに顔も)。

でも今では住む所が違い、生活環境が変わっても私の体型はさほど変わらないので、痛風も含めこの体質は父親の遺伝による部分が大きいんじゃないかと、医師のお墨付きもいただいております。だから私には太っている人をどうこう言う資格はないのかもしれません。せっかくなので痛風治療の遺伝的な部分の研究のために、この身体を提供しても良いとまで思っているんですが。……危険なことと面倒なことがなければ、ですけどね。
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by assy109 | 2007-07-06 19:56
2/26 うずき:痛風センサー?
痛風は関節部に沈着した尿酸塩の結晶を白血球が攻撃するために激しい痛みが起きるわけだが、血液から析出して関節に沈着すれば直ちに激痛が起こるわけではない。これは結構勘違いしている人が多い。血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症なのだが(ここも勘違いが多い、7.0mg/dlは高尿酸血症ではない)、そうなるとすでに関節部には尿酸塩が沈着していると考えられる。痛風とは、その沈着尿酸塩が何らかの要因で関節液中に剥がれ落ちた時に起こす炎症なのだ。

b0070814_19524917.gif尿酸塩の結晶は写真のように針状の見るからに痛そうな形をしている(見る事はできないが)。そしてその溜まる場所はほぼ赤い印の下腿部。肘や手首、指、耳という場合もあるが、最初の発作は約70%の確率で足の親指の付根。そういうことになっている。

つまり痛風発作のあるなしに関係なく高尿酸血症患者は関節部に尿酸塩が沈着しているわけだ。だからうずく。この“うずき”というもの。説明はちょっと難しいが軽い痛みと言うか引きつりというか、とにかくそんなものだ。

私は自慢じゃないがよく動く、よく歩く。だからこの印の箇所はだいたいいつも何かしらの痛みを持っている。それは痛風の発作が起きる前からだ。だからそのうずきが尿酸塩によるものなのか、ただの筋肉痛・関節痛なのかわからないが、発作の後に多くなったような気がする。これは他の患者に聞いても、そういううずきがあると言っている人は多い。多分発作後は過敏になっているから気が付くようになったんだろう。先生も原因は尿酸塩も考えられるとおっしゃっていた。2話前の選択肢はそれが話の発端で、それが不快なら薬を使うという方法もあるということだったのだ。

まあこれも一種の「天使のささやき」か。あまり頻繁にあるようだったら、完全禁酒を初め、意識的に痛風対策をすればいい。発作前の高尿酸血症患者もこれに気を付けていればある程度発作を予知できるのでは。前出「HIDEPARKの痛風日記」のHIDEさんは完全に痛風発作になっているにも関わらず、「うずきだ!」と言い張っていらっしゃった。その考え方、尊敬しております。付いては行きませんけど……。
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by assy109 | 2005-02-26 20:01
11/13 原因究明:じっくりやるべき
b0070814_16354419.gif「うまくいってもその原因の追求が困難」というのも、私の人生のひとつのパターンだ。それがなぜかはとっくにわかっている。ひとつの対策方法の結果が出る前に次の方法を試してみるから、どれが効果があったのか後でわからなくなってしまうのだ。せっかちなんだね。しかも職業病なのか、なぜ?と思ったものはわからないと気分が悪い。一応でも何か納得するものがないと次に進めないのだ。今回もそう。「これをやったから良くなった」というものを見つけださないと落ち着かないし、何を続けて何を続けないかということを決めないと、人生は窮屈だ。

原因として挙げられるものをとりあえず列記する。まず考えられるのは水分摂取量を増やして尿の量が増えたこと。これは間違いない。現時点で唯一確信できる原因だ。先生がおっしゃるには、寒い時期は発汗量が少ないために、摂取水分が少なくても尿の量は確保できるということだった。ただこれにも疑問がないわけではない。今回の尿採集当日の尿の状態は普段とは違っていたということ。普段の尿の量でこの値だったかは疑わしい。

次に食事。これは結構気を使っていた。高プリン食品はもちろんこれまで多めだったタンパク質も減らし、食事量全体も減らしていた。そしてアルコール。これもビールやワインは相変わらず飲むが、たまにプリン体カットビールも飲むし、今日は止めておこうという日も意識的に作るようにした。食事関係はこんなところ。

次に生活。筋トレは止めてはいないが、目標を一応達成したこともあってモチベーションがなくなっている。体力は落ちている。そして最後はストレス。これは変わっていないかもしれないが、考え方を変えるように努力している。私が考えるに、これが最大の要因だと思うからだ。

以上、何もやっていないというわりには色々やっているでしょ。でも頑張っている人と比べればまだまだだ。そしてこれは誰に言われたわけでもないが、もうひとつ注意していることがある。それは「尿酸値を上げる要因を一度に3つ以上重ねない」ということ。3つというのはストレスがベースにあるから、それプラスふたつ。例をあげると筋トレをハードにした日はビールを飲まない、というようなことだ。そしてたまたま尿酸値が上がるような状態になった場合でも、次の日には意識して上がらないような行動をとる。こういうこまめな行動が効果的なのかもしれない。──「こまめな行動」。たぶん私にとっては一番続かないことだ。
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by assy109 | 2004-12-16 16:30
9/4 診察 1:常識って、常識?
待ち遠しかった初めての専門医の診察日だ。この日までに色々なサイトや本で頭でっかちになっているため、聞きたいことは山ほどある。と言っても本やWebにうそは書いてないだろうから、それが正しいことを確認するだけなんだが……。

b0070814_215975.jpg前回担当が違ったために予約ができなかったので、また少し待ったが気にならない。気にしていたことはどんな先生かということ。これから一生診てもらうかもしれない先生が、よくいる人の話を全然聞かないやつだったり、やたら威張っている丁寧な言葉も知らないやつだったり、説明も満足にしなくて自分の考えを一方的に押し付けるやつだったら病院を代えるしかないからだ。結果は──良かった。それどころかこんなに人当たりが良い先生は初めてだ。やっぱり担当する病気が関係するのか、単にお人柄なのか、まあ両方なんだろうな。名前を紹介したいくらいだが、迷惑になるから止めておこう。

診療はまず病気の宣告。痛風です。わかってはいたが改めて言われると嫌なもんだね。次に検査結果。典型的だ、尿酸値が8.8mg/dlもある。先生がおっしゃるには発作時は少し値が下がるから、9.0を超えていたかもしれないということだ。普通の人が7.0mg/dl以下だからもう薬で下げるしかないレベルだ。これも予想はしていたが、数字を挙げられると説得力がある。ギャフンという感じ。

次にやらなければならないのは、病気のタイプを調べることだ。高尿酸血症にはふたつのタイプがある。体内で尿酸を作る量が多い「生産過剰型」と尿や便で体外に排泄する量が少ない「排泄低下型」だ。体内は血液、体外は尿で調べることができる。その尿をさらに詳しく調べるために24時間で排泄される尿を調べることになった。24時間監視されるのかと一瞬不安になるが、尿を溜める機材を貸してくれて自宅で採集すれば良いらしい。よくわからなかったが一応安心。

これで診察は終わり。でもこれでは帰れない。次の診察は2週間後だ、聞きたいことを聞いておかねば。とりあえず食事のことを聞く。「こんなものがいけないって書いてあったんですけど……」──先生曰く「ああそれね。いけないことはいけないんだけど、食べ過ぎなければいいですよ」。「筋トレはやっぱりダメですよね」──先生曰く「やってもかまいませんよ」。????本に書いてあったことと違うじゃないか。ひょっとしてサジを投げてない?

先生がおっしゃるには、今は食事のことは量に気を付けるだけで、あまり細かく言わないらしい。食事以外の要因の方がはるかに多いからだ。筋トレも毎日やるスポーツ選手並みのトレーニングなら問題だが、私たちレベルの週2〜3回なら問題ないらしい。聞いて良かった。業界(?)の常識と思っていたことは専門家に言わせると違うようだぞ。ドクターストップの宣告を受けに来たのに、思い掛けないOKのお墨付きをいただいてしまった。痛風になってから初めて気分が良いぞ。もう先生のおっしゃることすべて聞きます。何でも言ってください !!

でも帰る前に一言「ビールは控えた方がいいですよ」──やっぱりオチはありました。
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by assy109 | 2004-12-01 20:03
9/1 生活制限:生活習慣病の宿命
痛風・高尿酸血症は生活習慣病。だから改善するためには、今まで自由にしてきた生活に様々な制限が必要になってくる。こういう“制限”というのが嫌なんだよな。

生活制限は大きく分けると食事、運動、その他というわけで、他の成人病とあまり変わらないかもしれない。しかし常識的にこれは悪いだろうというものとは微妙に違うのが厄介だ。食事で一番特徴的なのは“プリン体”というやつだ。これは一般的な食事の悪役、コレステロールや脂肪とはあまり共通点がないのかな。けっこう魚介類に多いようだ。そしてアルコールの取り過ぎ。とくにプリン体の多いビールは御法度。飲食関係はまた後で説明します。そして適度な運動が必要。糖尿病でもそうだが肥満に多い病気だから、減量することはとにかくいいことらしい。しかしここにもただし書きがあって激しい運動は尿酸値が上がるのでダメ。そしてストレスを溜めないようにリラックスした生活をしろ。──と、まあ簡単に言えばこんなところだが。できるか?こんなこと。

くそまじめに考えたら野菜や牛乳、卵、穀物しか食べれない。まあ栄養的には充分だろうが……。そしてビールが飲めない。これ私にはけっこうつらい。アル中というわけじゃないが、夕食時のビールは1日のリズムを作る大切なものだったからだ。同じ習慣の人は理解できると思うが、まずおかずをつまみにビールを飲んで最後にごはんでしめるという食事のリズムと、1日の最後にビールを飲んでリラックスという生活のリズム。このふたつが同時に壊れてしまう。これでストレスが溜まったら意味ないだろう。それに今年の夏は暑い。ビールがどうしても飲みたくなる。

ストレスを溜めないというのも、よほどいい加減に生きてるやつでないと無理なんじゃないか?でも私にとってはこの制限の中で一番困ったことは適度な有酸素運動は奨励されているが、逆に激しい運動をしてはいけないということだ。筋力トレーニングはいけないとどこにでも書いてある。私は太っていないから有酸素運動を積極的にする必要はないが、筋トレがダメだったとは……。一般の人には変な話かもしれないが、これは趣味の世界だから。ここ最近筋トレにはまっていて、特に今は自分で設定した目標達成寸前。もう少しb0070814_18263466.gifだけどうしても続けたい。こんなところで止めなければならないというストレスは、ビールよりも大きいかもしれない。

あれもダメ、これもダメ。──公平な目で見ても私は平均的な同年代の男より自由に生きていると思う。引き替えにしたものはあったが……。でも神はいるんだな……。これはそんな人間への神の鉄槌なのかと本気で考えてしまった。一瞬だけどね。
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by assy109 | 2004-11-30 21:44
8/30 尿酸:これがすべての原因
すべての元凶は尿酸というやつ。肌に良いのは尿素、これとは違う。尿酸という名前がまぎらわしいんだな。やがて尿から排出されるには違いないが、普段は血液中に溶けているエネルギーの燃えかすだ。それが血液中濃度7mg/dlを超えると結晶化(尿酸塩)し関節や腎臓に蓄積する。そして8.5mg/dlを超えると関節部分で炎症を起こす恐れが出てくる。これが痛風発作というわけだ。
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上図が尿酸が生産されてから排出されるまでを描いたイラスト。この尿酸の生産をなるべく抑えて、排出までの流れをスムーズにしてやれば痛風にはならないはずだ。その要因を取り除くのが治療の第一段階。それでだめなら薬物治療ということになる。

生産は食べ物、飲み物からが約1/7。それ以外の6/7は体の中で直接生産される。この値を上げるものはストレス、激しい運動、太り過ぎ、食べ過ぎ。そしてプリン体の多い食事等。排出を妨げるものは水分の摂取が足りない状態と尿をアルカリ化できない状態、そしてアルコール等。こういうことになっている。わかりやすい。でも治療は難しい。なぜか?──それは次回
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by assy109 | 2004-11-29 19:44
2004/8/23 発作 1:それは突然やってくる
昨日は導入部。さあここからが本編です。まず初めは“発作”。発症ではなく、発作と言う。喘息や心臓病と同じだ。つまりすでに“高尿酸血症”という病気にかかっていて、その目に見える症状が痛風ということなのだ。

初めてこの発作が起こった時、ほとんどの人は関節痛と思うらしい。そりゃ関節が痛むんだから。それでまず行くのが整形外科。とりあえず痛みを抑えるためにはそれでも正解かもしれない。まともな整形外科なら痛風と診断して、痛み止めと共に専門医を紹介してくれる。私の場合は遺伝的にその“気”があるために、最初から専門医に行ったのだが……。

発作の兆しは朝、目が醒めた時にあった。右足の親指の付根に、何かゴキゴキと引っ掛かるような違和感があったのだ。それが昼過ぎから少し痛みだす。しかしその時点ではまだ昨日の運動の後の痛みぐらいにしか感じなかった。ところが夕方になるとその部分を床に付けて歩くのが辛くなってくる。

こうなると私の場合、もう痛風の確率は90%以上と判断。さっそくインターネットで専門医を探すことにした。一番近いのは慈恵医大病院の「腎臓・高血圧内科」。ここの診療部長は痛風では高名な細谷龍男先生で、ちょうど明日は診察日ということになっていた。「ついてるぞ」と思い、明日の朝一番(8時)に行くことにした。電車で1駅もないくらいの近さだから、歩いて行くか自転車にするつもりだった。患部は親指付根。足の中心から小指側で歩けば大丈夫だと思ったのだ。

b0070814_19485592.jpg──甘いよ、大アマ。痛風というものが全然わかっていなかった。激痛がやってきたのは夕食後だった。痛・風・ね、風が当っても痛い。確かに風が当っても痛いと思う、これは。その関節に1g、いや多分0.001gでも負荷かかると激痛が走るはず。ということは(想像してみてください)痛みを感じないで移動することは不可能だということ。地球には重力があることを再認識した。そして、足を宙に浮かせるだけでも、親指一本分の重さがその関節にかかるということを初めて知った。

だからソファに寝そべってじっとしているしかない。でも他のことは我慢できても、トイレにだけは行かなければならない。で、何度か移動するうちにあまり痛みを感じない歩き方を会得するのだが、それはとても不安定。何かのはずみでバランスをくずすと──そこには地獄が待っている。……激痛に耐えることたっぷり10分。もうその頃になると足全体が痛み、赤く腫れ上がる。何もしなくてもジンジンとした鈍痛はあるから当然寝られない。でも救急車を呼びたくはない。恥ずかしい。そんな種類の病気じゃないだろう。結局観たくもないオリンピックを夜通し観ながら、朝を待つことになったのだ──つづく
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by assy109 | 2004-11-26 22:17
痛風と書いてゼイタクビョウと読む?
痛風は普通ツーフーとしか読めませんが、皆痛風と聞くと勝手にこう解釈してくれます。「あ〜、贅沢病ね。旨いものばかり食ってんだろ」。実は私、痛風になってしまいました。そして知りました。この病気が偏見に満ち満ちているということを。だからここで少し弁明をさせていただきたいのです。一人ひとりに説明するのは、もう面倒臭いんですよ。b0070814_0343930.gif




  これは痛風発作12時間後の
  マイ・ライト・フット。
  親指の付け根の関節に激痛が走り、
  それに伴い右足全体が赤く腫れ上がる。
  もうこの時点では一歩も歩けない。
  8月23日深夜、
  朝までオリンピックを観ながら撮影。
  (寝られないんだよ!!)




「痛風は旨いもんばかり食っている、運動不足の人間がなる病気」という常識。はっきり言って、あれは間違いです。まあ、完全な間違いとは言えませんが。確かに大昔、ミケランジェロやルイ14世(彼らも痛風だった)の時代はそうでした。普通の庶民は贅沢なものは食べられないし、裕福な人とは生活環境がまるで違う。戦時中や食料事情の悪い地域には少ないし、日本でも明治時代まで痛風はなかったらしい。私が子供の頃でもまだ一目でわかる貧乏な人(ホームレスではない)がかなりいたから、そういう時代の痛風なら「贅沢病」と言われてもしかたない、と思います。

しかし今、周囲を見てください。ステーキを食べたことのない人はいますか?和食でも洋食でも中華でも、美味い不味い、高い安いを別にすれば、大金持ちもそうでない人もほぼ同じものを食べています。もう日本人の食生活そのものが、昔で言えば“贅沢”に変わっているんです。だからこれは贅沢病と言うよりも、贅沢な時代の病気と言う方が正しいのでは?

食事のことをもう少し詳しく言うと、痛風に悪いのはプリン体というカワイイ名前の成分です。これは肉や魚の特に内臓や干物に多くて、必ずしも高価な食材に限りません(ちなみにプリンにもあまり入っていません)。そしてビール。アルコールは色々な意味で痛風には良くないのですが、ビールは他のものに比べるとプリン体の量も桁違い。そこで面白いことになります。チーズをつまみにワインを飲むよりも、煮干しや干物をつまみにビールを飲む方が痛風にはよくない。どちらが贅沢かは説明しなくてもわかるでしょう。

まあともかく、食事なんてものは痛風の要素としては全体の1/7くらいらしいです。だから今ではあまり病院でも強調していません。痛風とは簡単に言えば体内の“尿酸”の量が多い人(高尿酸血症という。今では40歳以上の男性の10人に1人らしい)が何かのきっかけで起きる“発作”。この尿酸を体内でうまく処理できない人が痛風になってしまうというわけです。で、その原因はというと、ストレスや肥満や運動等の生活習慣もありますが、やっぱり最終的には体質、これらしい。私の場合は兄も痛風、父親も関係がありそうな腎臓病だったから遺伝的な要因が強いのです。何でも親が痛風の男は(女性はホルモンの関係でなりにくい)80%の確率でなるそうです。

ということ。他の成人病と同じで太っている人の方が確率は高いから、これも痛風イコール贅沢というイメージを作りやすいんですが、私は体脂肪10%台の前半。こんな人間でもなってしまう。ストレスはどうしようもないし、そのストレスを少しでも抑えるためのアルコールや食事をがまんするというのも……。とにかく痛風が贅沢病というのは、この国に限って言えば30年前くらいまでの常識。現代では誰が、いつなってもおかしくない病気なのです。
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by assy109 | 2004-11-25 22:07