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8/22 贅沢病:まだ言うか!
最近、不本意ながらも人前で足を引きずらなければならない場合が多いので、それについてのエクスキューズが必要になってくる。不本意ながらね……。「足を痛めてしまって……」と濁して苦笑いをすることも可能だが、そこはそれ私の性格だから、あえてカミングアウトすることになる。そして撃沈。痛風について何も知らない御仁は別として、それ以外は判で押したように、というより陳腐なシナリオに乗って演技している役者のように、ニヤッと笑ってただ一言、「贅沢病ですね」。見せてあげたい、皆同じ。

そもそも『痛風日記』は、この「贅沢病」という言葉に憤慨して始めたのだ。私も馬鹿じゃないので、この言葉に「社交辞令」が含まれていることは理解している。面と向かって「この貧乏人!」と罵られるよりは余程良い。だがはっきり言って贅沢病というのは間違いだ。いや古い常識と言った方がいいだろう。考えてみてほしい。全世界でメタボリック問題が叫ばれるこの飽食の21世紀に、いつまでも痛風だけをつかまえて贅沢病もないだろう。

この古い常識が生まれ、未だに我々が痛風だと告げると、気の毒だと言われながらもどこか冷ややかで、多分に面白がっているように見うけられる背景には食事がある。いわゆる「いいもん食ってるから自業自得」というやつだ。この食事自体が、今では痛風の要因としてはさほど優先順位が高くないので、そこからして間違っていると言えなくもないのだが。

まあいい。その食事についてもう一度書いてみる。痛風(正しくは高尿酸血症)の原因として、昨今よく聞かれる言葉はプリン体。その他に過食やアルコール、塩分も重要な要素なのだが、それは他の病気も同じこと。この痛風特有のプリン体が多く含まれる食品が高価で希少なものばかりなら、贅沢病の誹りもあえて受けよう。でも、必ずしもそうではないのだよ。

高プリン体食品とは、簡単に言ってしまえば細胞数が多い食品。コレステロールや脂肪とはちと違う。普段よく口にするものの中で抜きん出て多いものを挙げれば、動物の内臓(特にレバー)、イワシ、カツオ、サンマ、アジ(これらは干物にするとさらにプリン体アップ)等。ヘルシーと言われる魚介類に多く、肉類は部位によってはそうでもない。ここに挙げたものが贅沢なのか?むしろ他の食材よりはお手頃価格ではないか。ウニ、カニ、エビ、カキ、スルメイカ、白子、牛ヒレ等にも多いが頻繁には食べない。これらを毎日食べ続けた結果の発作なら、贅沢病と言われても仕方ないが。

要は成分。価格ではないし、(基本的には)美味しさでもない。つまり、プリン体は食品の旨味成分に含まれてはいるんだが、旨味成分が含まれる料理が全て旨い料理というわけではないだろう、というわけだ。そして、さらに言えば、数十年前には贅沢と言われた料理でさえも、今は誰でも食べることができるではないか。痛風が贅沢病というのは、世の中全体が貧しくて痛風になるはずがない時代の常識。そんな世の中で何不自由なく贅沢な食事ができて、結果痛風にもなる一部の富裕層をやっかんで生まれたのだ。もはや現代の日本で通用する常識ではないのである。


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ところで先日、とあるレストランで食事をした時に「フォアグラのオムレツ」というものがあって、これが実に美味だった。もっと食べたい。ビュッフェスタイルなのでおかわりは自由。なのだが私には躊躇する理由があった。私は現在なぜかコレステロール値が安定しないため、普段から卵は控えているのである。だいたい3日に1個以下。鶏卵はプリン体が少ない優良痛風食で好きなのだが。

結局一皿でやめておき、心の中で自分の自制心に拍手を贈る。偉いぞ。ところがもっと重要なことに気がついたのは、レストランを出た後だった。「そういえば、フォアグラって、肝臓だよな……」。量さえ気をつければプリン体恐るるに足らずと思っている私でも、このレバーだけは別格。レバー・アンキモに手を出して一発発作という体験談をこれまで何度も聞いているからだ。なのに卵だけを警戒していて、フォアグラは全くスルー。危ない危ない……。私的に普段無縁の一般常識だもんね。つまり、私の贅沢病なんてこんなものなのだ。
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by assy109 | 2008-08-22 19:51
11/11 通風日記 4:検索
ご存知だとは思いますが、これはブログです。でもそれは更新が簡単だから利用しているだけであって、実際はHPのようなもの。普通のブログのような記事の鮮度は、ここではあまり意味がありません。右のカテゴリから興味のある項目を選択して、ご覧になっていただきたいのです。

ところでその興味のある項目とは何なのか、それに興味はありませんか?実はこのエキサイトのブログには、数ヶ月前から簡易アクセス解析機能が追加されたのです。簡易機能なので簡単なことしかわかりませんが、どんな言葉で検索されたのか、ということくらいならわかります。検索の場合、言葉によっては全く無関係なサイトにジャンプしてしまうこともありますが、この「痛風日記2」は痛風にテーマが絞られているので、あまりに違う言葉で検索されることはありません。少なくとも上位の検索ワードはそうです。だからこのアクセス解析結果は、痛風についてウェブで何を調べようとするか?という判断材料としては間違いのないものだと思います。

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それでは痛風を調べようとする人は、最初に何を知りたいか。このランキングの1位、2位は「痛風」「痛風日記」です。まあこれは当然ですね。それにしても痛風日記って、これだけ認知されているんですね。痛風の人は日記を書くのが普通なんでしょうか?単語を分けたものと合わせればかなりの検索数です。「フリー百科事典Wikipedia」に登録される日も近いか?「糖尿病日記」とどちらが多いんでしょう?

というようなことはともかく、このふたつを除くと、ほとんど「食事・飲み物」「痛み止め」、そして「贅沢病」になるようです。贅沢病も食事関連と取れなくもないですね。当然と言えば当然かも知れないんですが、巷で言われている痛風イメージにピタリと一致しています。つまり「風が吹いても痛くて、贅沢な食事をしているとなりますよ」ということ。

これは検索している人の状況によっても項目が違うんでしょうね。尿酸値が高い人や奥さんが予備知識として調べているのか、現在発作中でパニックになっている人なのか、もうその道のベテランなのか、ということです。ユリンメートロキソニンで検索する人は素人さんじゃないでしょう。でも相変わらずのこの型にはまった結果があればこそ、このサイトを運営している意味があるというものです。痛風はそんなものじゃないんですよ。

ただわかってはいても、その中で毎月いつも微妙な位置を占める「贅沢病」の三文字が、神経を逆なでしてはくれますが……。
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by assy109 | 2006-11-11 23:04
訂正・補足:旨い=贅沢か
さて、ここまで読んでいただいた方にはわかっていると思いますが、毎日投稿していてもこれはリアルタイムの日記ではありません。私のホームページから、より多くの人に読んでもらおうと投稿しているもので、元の日記では現在カテゴリに記載してある所まで進んでいます。そしてここまで書いたところで知人友人筋から少々クレームがついていることがあるので、ここでそれに付いて説明させていただきます。

「旨いもの食ってないと言っとるが、そりゃ〜ウソだ!」というのがそのクレームなんだが……。そうですね認めます。たしかにその通り旨いもの食ってます。だからここは「贅沢なものは食っていない」と言い換えることにする。どっちでも同じことなんだけどね、どうでもいいんだそんなこと。何も言葉尻を捕らえなくても、読めば言いたいことはわかると思うんだが……。
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要は成分の問題なんだ。ここで言っているのはプリン体とアルコールのこと。プリン体とは、基本的には食品の旨味成分に含まれるものなのだ。そりゃフォアグラをしょっちゅう食べてたら、そら見たことかと言われてもしかたない。でも成分的にはこれはレバニラのレバーと同じ。レバニラ食って文句言われてもな〜。同じようにカニやエビはものによっては少し贅沢かもしれない。しかし、魚の干物や煮干し、いわしだってプリン体の量は同じくらいだ。そしてビール。これは尿酸の排出を妨げるアルコール飲料であると同時にプリン体を多く含むものだが、小津安二郎の映画の時代じゃあるまいしこんなもの誰でも飲んでいる。

1話で書いたが、昔だったら旨いものは贅沢品かもしれない。しかしそんなものは今では誰でも食べることができる。そうなるとたまたま好きで食ったものがプリン体を多く含んでいたという、それだけのことでしかない。それに私は食のためなら金に糸目をつけない高エンゲル係数人間じゃないんだ。それほど高くないものの中で、旨いものを探しているだけだ。どうせ食べるなら旨いものを食べた方が良いに決まっているじゃないか。それにこれも毎日のことじゃない。そういうことにいちいち文句を言われる筋合いはないんだ。

──なんとも偉そうな訂正でございました……。
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by assy109 | 2004-12-05 22:16
9/12 カミングアウト:どうする?
b0070814_13492811.gif告知とか告白でも良いが、ここはカミングアウトがふさわしい。「オレ実は男が好きだったんだ」と言うのと同じようにその後の周囲の反応が変わるかもしれない。痛風はその種の病気だからだ(ゲイになったことないから正確なことはわからないが)。だから黙っている人もいる。私はというとおせっかいな方だから、こういう普通の人が知らない情報を得ると、誰かに教えてあげたいという気持ちが強くなってしまう。それでだれかれかまわず打ち明けるんだ「オレ痛風になっちゃってさ〜」。

ここでこの痛風日記第1話に戻るんです。やっと過去の話が終わって現在に戻ってくる、映画や小説の手法のようじゃないか。

「痛風」イコール「贅沢病」という図式はもう一般常識として定着していて、しかもそれを裏付けるような人間が世の中にはあふれている。男に負けない仕事ができるのに、同性のバカな言動のために自分まで軽く見られるのを嘆く女性の気持ちがわかるよ。別に痛風患者はバカという意味じゃないが、とにかくもう説明するのは疲れた。早くこの種の病気の遺伝子治療を確立してもらいたいものだ。

それに病気自慢(?)というのは中年から老年の間の得意技。一気に歳を取ってしまったような寂しい気持ちになってくる。思えばほんの少し前、8月の終わりにジムで「あ〜あ、来週から夏の間だけ身体を鍛える若いやつがいなくなって、病気持ちのオヤジばかりになっちゃうな〜」なんてインストラクターと話していたのに、次の日に自分がその病気持ちになってやんの。
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by assy109 | 2004-12-04 09:00
痛風と書いてゼイタクビョウと読む?
痛風は普通ツーフーとしか読めませんが、皆痛風と聞くと勝手にこう解釈してくれます。「あ〜、贅沢病ね。旨いものばかり食ってんだろ」。実は私、痛風になってしまいました。そして知りました。この病気が偏見に満ち満ちているということを。だからここで少し弁明をさせていただきたいのです。一人ひとりに説明するのは、もう面倒臭いんですよ。b0070814_0343930.gif




  これは痛風発作12時間後の
  マイ・ライト・フット。
  親指の付け根の関節に激痛が走り、
  それに伴い右足全体が赤く腫れ上がる。
  もうこの時点では一歩も歩けない。
  8月23日深夜、
  朝までオリンピックを観ながら撮影。
  (寝られないんだよ!!)




「痛風は旨いもんばかり食っている、運動不足の人間がなる病気」という常識。はっきり言って、あれは間違いです。まあ、完全な間違いとは言えませんが。確かに大昔、ミケランジェロやルイ14世(彼らも痛風だった)の時代はそうでした。普通の庶民は贅沢なものは食べられないし、裕福な人とは生活環境がまるで違う。戦時中や食料事情の悪い地域には少ないし、日本でも明治時代まで痛風はなかったらしい。私が子供の頃でもまだ一目でわかる貧乏な人(ホームレスではない)がかなりいたから、そういう時代の痛風なら「贅沢病」と言われてもしかたない、と思います。

しかし今、周囲を見てください。ステーキを食べたことのない人はいますか?和食でも洋食でも中華でも、美味い不味い、高い安いを別にすれば、大金持ちもそうでない人もほぼ同じものを食べています。もう日本人の食生活そのものが、昔で言えば“贅沢”に変わっているんです。だからこれは贅沢病と言うよりも、贅沢な時代の病気と言う方が正しいのでは?

食事のことをもう少し詳しく言うと、痛風に悪いのはプリン体というカワイイ名前の成分です。これは肉や魚の特に内臓や干物に多くて、必ずしも高価な食材に限りません(ちなみにプリンにもあまり入っていません)。そしてビール。アルコールは色々な意味で痛風には良くないのですが、ビールは他のものに比べるとプリン体の量も桁違い。そこで面白いことになります。チーズをつまみにワインを飲むよりも、煮干しや干物をつまみにビールを飲む方が痛風にはよくない。どちらが贅沢かは説明しなくてもわかるでしょう。

まあともかく、食事なんてものは痛風の要素としては全体の1/7くらいらしいです。だから今ではあまり病院でも強調していません。痛風とは簡単に言えば体内の“尿酸”の量が多い人(高尿酸血症という。今では40歳以上の男性の10人に1人らしい)が何かのきっかけで起きる“発作”。この尿酸を体内でうまく処理できない人が痛風になってしまうというわけです。で、その原因はというと、ストレスや肥満や運動等の生活習慣もありますが、やっぱり最終的には体質、これらしい。私の場合は兄も痛風、父親も関係がありそうな腎臓病だったから遺伝的な要因が強いのです。何でも親が痛風の男は(女性はホルモンの関係でなりにくい)80%の確率でなるそうです。

ということ。他の成人病と同じで太っている人の方が確率は高いから、これも痛風イコール贅沢というイメージを作りやすいんですが、私は体脂肪10%台の前半。こんな人間でもなってしまう。ストレスはどうしようもないし、そのストレスを少しでも抑えるためのアルコールや食事をがまんするというのも……。とにかく痛風が贅沢病というのは、この国に限って言えば30年前くらいまでの常識。現代では誰が、いつなってもおかしくない病気なのです。
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by assy109 | 2004-11-25 22:07